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Kicked & Klawed / CATS IN BOOTS
失恋船長 ★★★ (2019-06-11 16:53:25)
聖飢魔Ⅱのギタリストとして活躍していたジェイル大橋がバンドを脱退。外国人シンガーとドラムを加え日米混合バンドとして再スタート。アメリカのキャピトルレコードを契約を交わし全米デビューを果たす記念すべき1st。
聖飢魔Ⅱ時代から、アメリカンロックからの影響の強さを楽曲やプレイからプンプンと匂わせていたが、ここで聴けるサウンドは完全にアメリカ仕様。究極のアメリカかぶれサウンドを披露、言われなければ日本人がいるとは思わない徹底した国際基準が凄い。
時代の流れもありラフでソリッドなスリージーロック路線は完全に波調が合っており、パワフルかつタイトなリズムセクションの歯切れの良さや、主役たる大橋のギターワーク、そして変化自在のヴォーカルスタイルはアクセル・ルーズにも通ずる魅力がありと、ギミックなしの本格的なアメリカンロックが楽しめる。
とは言え聖飢魔Ⅱファンにとっては本格的過ぎるし、洋楽という仕切りを持ちたがるマニアからは当然敬遠される存在となってしまった。また、このバンドは海外の活動を視野に入れていたものの、メンバー間の問題により、早急に活動は暗礁に乗り上げ、次の一手が出る事無く解散となったのも痛かった。これほどの良品が生み出せるのなら、是非とも2枚目を聴きたかったものですね。
バンド運営の難しさを体験する大橋隆、聖飢魔Ⅱ脱退後の代表作と言えば、脱退後直ぐに発売した今作を押す人も多いでしょう。勢いだけで押し切らない芸達者な活きの良いバンドサウンドも魅力ですよ。
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