この曲を聴け!
Stick It In Your Ear / PAUL LAINE
失恋船長 ★★ (2018-10-26 18:06:00)
のちにDanger Dangerに加入、歌唱力のみならずメロディメイカーとしての才能も発揮したマルチプレイヤーのポール・レインが20歳ソコソコでリリースした1st。レーベルは大手のエレクトラ、プロデュースにブルース・フェバーンとバックアップ体制は整いました。端正なルックスは華やかな歌モノロックとの相性も抜群、楽曲に埋もれる事のない熱を帯びた喉を披露。実力に違いのない新人の登場となったのですが、日本一権威のある雑誌で低評価を喰らい、その文言を信じて疑わない狂信者の圧力のもと、残念ながら大きなリアクションを得る事が出来なかった不運の男。日本だけの話なら良かったがリリース時期が1990年というのもあり、本国でも思った成功をウケることが出来なかった。ルックスの良さを一番とするミュージックライフの女性編集者なら良かったのにね。やはりゴット伊藤を双璧をなす巨匠の酒井氏に叩かれたお終いでした。残念ですね。
実際雑誌を読んでいないので分かりませんが、伝聞ですが今でも覚えています、『BON JHON BOVIと名乗り、パロディですと言えば良い』みたいな事を論評したとか、気持ちは何となくわかりますよ、溢れ返った音楽だしね。でもブルース・フェバーンと言えばなんで、レコード会社オーダーでしょう、イケメンの彼を売りたいとね。茶碗洗いながらでも⑦とか聴けばBON JOVIだなぁと思いますからね。それでもRIOTの最新作よりはマシだよと言いたい。
それに酒井氏の個人的な思いで抹殺されたバンドは数知れず、他の編集者もジャケが酷いから減点とか、音楽に関係のない評価があったりしたのだから気にする事もないのですが、思いのほか世論は流されると言う事も身にしみて味わいました。
ワタクシ個人はこのアルバムを聴いたのが90年の中くらいなので偏見はありませんが、当時ならレコード会社やりすぎだぞと文句言っていたと思います。バラード⑧もモロBON JOVIだもんね。
80年代に培った売れる方程式を大導入したロックアルバム。全編○○風である。したがって潔癖な方は絶対に聴かない方が良い。酒井氏は64点つけましたが、その感性を支持するなら本作は限りなく0点になります、それほど類似性が高い作品ですから、しかし、その類似性を許容し皆がシェアするアイデアじゃないかと、歓迎出来るなら評価は確実に平均点を凌ぐ良品となるでしょう。
爽やかでキャッチーなメロディはフックに富んでおり洗練されている。そこに暑苦しいと言えるほど熱気のある歌が乗る姿は骨太さと作り込みのバランスが絶妙だ。
バラエティ番組のタイアップソングにもなった③など始めはBON JOVIのあの曲が始まったと思うほどの衝撃もありますが、2周回った今だからこそ楽しめるんじゃないでしょうか?
ひさしぶりに聴きましたがBON JHON BOVIの例えは秀逸だと思いますよ。レビューの全文を読みたいとすら思えます。そしてこれを聴き楽しめる我が身の緩さが恨めしい。
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