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Behind Enemy Lines / RECON
火薬バカ一代 ★★★ (2018-02-19 23:38:00)
FORTEやWINTERS BANE、ORACLE、MYSTIK等、90年代前半にテイチクから続々デビューを飾ったテクニカルなパワー・メタル・バンド勢の作品が結構好きで買い集めていたのですが、現在でも概ね安価で購入可能なそれらのカタログの中にあって、何故だか飛び抜けた高値で取引されているのが、LA出身のRECONが’90年に発表したこのデビュー作。
メタルに理解のあるサンクチュアリ教会(これが本当のMETAL CHURCHってか)の牧師さんが歌詞カードに推薦文を寄せ、尚且つOP序曲①では聖書の一節が諳んじられていることからもお察し頂ける通り、バリバリのクリスチャン・メタル・バンドである彼ら。でも音楽性はSTRYPER路線ではなく、QUEENSRYCHEエキスが注入されたパワーメタル。
音質はお世辞にも良いとは言えず、高音域で声が引っ繰り返りそうになるシンガーの歌唱も少々危ういのですが、その彼が拾う歌メロ自体は哀愁に満ちていて非常に魅力的ですし、ツインGが奏でる美旋律、それに「流石クリスチャン・メタル・バンド!」と感心させられる美麗なハーモニーの数々に彩られた楽曲…例えば劇的な⑤やバラード⑨等をドラマティックに組み上げる、このバンドのメロディ・センスは同期バンド群と比較しても頭抜けたモノを感じさせてくれます。特に神のご加護を得て(?)疾走する⑩は、パワー/スピード/メロディの三拍子が揃った名曲。尤も本作一番の名曲は、ボートラ収録されている、RECONがオムニバス盤『CALIFORNIA MEAL Vol.2』に提供した⑪だったりするんですけどね。(この頃はプログレ色よりもピュアな正統派HM風味が色濃い)
最初に「なぜか中古盤が高値で取引されて~」と書きましたが、こんだけ完成度が高ければそれも納得できてしまうという。

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