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Slime and Punishment / MUNICIPAL WASTE
火薬バカ一代 ★★★ (2017-11-11 23:28:00)
‘18年早々に単独での再来日公演が決まっているという、米バージニア州リッチモンド出身の5人組が'17年に発表した6thアルバム。
MUNICIPAL WASTEの作品に触れたのは、日本デビュー作となった3rd『狂気のスラッシュ・パーティー』(’07年)が最初でしたが、以来、彼らの音楽性はずーっと不変。切り返しの鋭いGリフ、名手デイヴ・ウィッテ(Ds)の俊敏なリズム・ワーク、切迫感に溢れたシャウトVo、ところどころで炸裂するユニゾン・プレイがサウンドのメタリックな感触を補強してくれるツインG、2~3分台とタイトにまとめられた楽曲が息継ぐ暇なく次々に畳み掛けて来る本編構成…。アルバムによってハードコア/パンク成分とHM成分の比率に多少の変動はあるものの、クロスオーバー・スラッシュ・メタルという基本スタイルからは微塵たりともブレることなく今日まで至っています。「この人たち、曲作りに関して悩んだことなんて全然なさそう」…と書くと何だかネガティブな意味っぽいので訂正。「こいつら、曲作りに迷いが一切ねえ!」
5年というブランク明けの今回は、どちらかと言えばハードコア/パンク成分に微増傾向が見受けられますが、のっけからフルスロットルでアクセルを踏み込む①、短いながらもイキのいいGソロが迸る③、印象的なツインGハーモニーが聴かれる⑩、そしてIRON MAIDENからの濃厚な影響が息衝くインスト・ナンバー⑬等、スラッシュ・メタル愛好家ならずとも思わず「おっ」と声を上げたくなる楽曲がきちんと要所を押さえてくれています。
来るべき彼らの来日公演に備えて聴きまくるのが、全く苦にならない充実作。
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