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For the Demented / ANNIHILATOR
失恋船長 ★★★ (2017-11-05 13:26:03)
11月にリリースされたばかりの最新作。この手の新作を発売日に手にすることは皆無に等しいのですが、作風が気にいならにということでタダ同然で手元に転がってくる事に、そんなにお気に召さない一品なのかと身構えていたら、なんてこたぁない今の時代を生き抜くANNIHILATORサウンドでした。
前作からジェフ・ウォーターズが歌っているとの事ですが、クオリティを下げる事もないので安心して聴けますね。
オールドスクールと表現される古典的なスタイルを保持しつつも、メカニカルなサウンドメイクはバンドの本分だし、主戦場がアメリカの彼らにとっては至極まっとうな方向性に舵を切っており、いい意味でのモダンさも難なくジェフ・ウォーターズ流儀に則り表現されていますよね。
初期の頃を思わせる遊び心も満載。マシーンの如き正確な刻みのリフワークの独創性、へヴィメタルなアグレッションを有した峻烈なるエモーション、その燃え滾る熱情が放たれるソロなどは、このバンドならではの真骨頂。またへヴィロックサウンドの合間に組み込まれるスローナンバーなども、アクセントとなりアルバム単位で楽しめる一品と仕上げてきているでしょう。
ワタクシのようなオールドスクール極まりないオッサンには、ハイカラな音楽性なのですが、若い人にとっては、新旧のへヴィロックサウンドを意識させる作りには大いに好奇心を擽られるだろうし、何より一寸先の展開が読み切れない、場面展開の多いジェフ・ウォーターズメタルに引き寄せられるでしょうね。
このバンドはある意味、ジェフのソロプロジェクトですから作品前にメンバーが変わる事に驚きはありませんが、今回は相棒にアーロン・ホンマという日系人らしき人物が居るのも気になるとこと、是非、このメンツで来日公演でも行い元気な姿を見せて欲しいものです。でもやっぱ専任シンガーが居た方がエエんですけどね。それと個人的には今はこういうミックスが流行りなのかな?と思いましたね。ワシにはオシャレ過ぎるんだなぁ。

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