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Tempest / TEMPEST
失恋船長 ★★★ (2017-12-16 19:25:16)
Colosseumのドラマー、ジョン・ハイズマンが中心となり結成された英国のプログレバンドによる記念すべき1st。天才ギタリスト、アラン・ホールワーズを世に出した事でも有名なバンドです。
プログレバンドに属する音楽性として認識されてはいますが、アランのハードなギターリフが主軸とした楽曲構成になっており、ジャジー風味もあるが、古典的なハードロックサウンドとして十二分に楽しむ事が出来る70年代を代表する名盤でしょう。
あちこちで語り尽くされた事ですが、この時点ではまだ控えでもアランのレガート系の速弾きは、スリルに富んでおり、彼のギタープレイの旨味を存分に体感できる優れた一品としても知られていますね。正確なピッキングの速弾きも変態的なスケールの運用も基本的なテクニックとスバ抜けたアイデアの賜物なんだと言う事を強く認識しますよ。
ついついアランにばかり目がいきがちですが、リーダたるジョンのドラムも抜群のキレとリズム感を擁しており、ベースのマーク・クラークと共に盤石のリズムプレイでバンドサウンドの根幹を支えています。そして熱気のあるパフォーマンスで魅了するのはポール・ウィリアムス、親しみやすいメロディとテクニカルなアンサンブルの頂点に君臨。見事にバカテク集団のフロントマンと言う重責を果たしていますね。
このバンド、スタジオアルバム2枚のライブ1枚、アランは今作で抜け、バンドも僅か2年チョイで解散した為、イマイチ認知度は低いのですが、質の高い音楽性は勿論ですが、アランを世に送り出したという一点においても、そのインパクトは絶大だったと言えるでしょう。
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