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Don't Just Stand There / HAYWIRE
火薬バカ一代 ★★★ (2017-10-22 01:01:47)
『赤毛のアン』の舞台として知られるカナダのプリンス・エドワード島シャーロット・タウン出身で、80年代には本国を中心に人気を博した5人組、'87年発表の2ndアルバム。
自分が持っているのはアルファから発売された国内盤なのですが(邦題は『ダンス・デザイアー』)、ここにボーナス・トラックとして収録されている、シングル・カットもされた⑪がヤマハ主催の「世界歌謡祭」にて金賞を受賞した…とのエピソードからも、当時レコード会社が彼らを売り出すために相当プッシュしていたことがお分かり頂けるのではないかと。
内容については、Key奏者が曲作りの中心的役割を担っているだけあって、まずKeyやシンセサイザー類がサウンドの基盤を作り、そこに適宜に歌うG/軽快に踊るリズム・ワーク/甘いハイトーンVoが絡んで来るという塩梅のメロディアスHR路線。ゴリゴリのメタル野郎には、初めて聴いた時はKeyが少々煩かったり、シンガーの歌唱力がパンチ不足に感じられたものですが、例えばノリ重視で大味に流れてしまいそうな楽曲であっても、常にメロディが仄かな哀愁を湛えている辺りはやっぱりカナダのバンドだなぁと。またGが泣きまくる⑤や、“時は流れても”なる邦題を冠された⑩といったバラードにおける魂の篭ったVoの熱唱を耳にすれば、その実力に疑念を挟む余地なんてありませんわな。大陸的ハードネスと、欧州風味のメロウネスがうまい具合に同居した⑥なんてアルバムのハイライト・ナンバーじゃないでしょうか?
デビュー作『BAD BOYS』(’86年)に続きプラチナムを獲得、HAYWIRE作品で最もチャート・アクションが良好だったという代表作。入門盤としてどうぞ。

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