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Kalte Sonne / ZERAPHINE
ハルディン ★★ (2017-02-28 02:02:04)
解散したDREADFUL SHADOWSの元メンバーであるスヴェン・フリードリヒ(Vo, programming)とノーマン・セルビグ(G)の二人によって新たに結成されたバンド、ZERAPHINEのデビュー作で2002年リリース。音楽性そのものはDS時代からはあまりかけ離れないがこちらはゴスがかったオルタナティブロックといった印象で、デジタリーな打ち込みシンセによるほんのりサイバー的な味付けやクセのない都会的なメロディアスさと相まって元々さほど強くなかったメタル色はより薄まっている。とは言ってもDSの最終作「The Cycle」の時点でこういったサウンド傾向が強かったしその路線の延長上という感じで聴けば自然な変化として馴染める。

その童顔からは想像付かぬほどの渋い低音ヴォイスで淡々と歌うスヴェンのVoも健在で、DS時代よりもメロディがほんの少し明るめではあるもののゴス特有の妖しげな耽美さと倦怠感を依然強く匂わせており、仄かな暗さとクールな聴き心地のよさがナイス。本作における歌詞はすべてドイツ語で統一されており、一層冷たく退廃的な空気を醸す。個人的には切々とした哀愁メロディがじわりと沁み入るパワーバラード曲10がイチオシ。THE CUREやU2、HIMあたりが好きなオルタナ/ゴス愛好家におすすめ。

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