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Primal Fear / PRIMAL FEAR
失恋船長 ★★ (2017-02-24 13:28:26)
Tyran' Pace時代からロブを彷彿とさせるシンガーでしたが、Gamma Rayを経て新たなる船出に出たのがコチラ、ジャーマンメロディックメタルを代表するSinnerのマット・シナー、トム・ナウマンと合流、そこに何処までも突き抜ける強靭なハイトーンが加わればどれだけ強力なモノになるのか、想像しただけでゾクゾクとさせられるのですが、アルバム全般的に少々借り物のアイデアが目につきイマイチ乗り切れないのですが、彼らが期待させるべく音楽性を真っ向から受け止め再現した姿勢は大いに買いだ。パワフルだがメロディを蔑にしないアレンジセンス、アグレッシブに打ち鳴らされるドラミング、エッジの立ったギター、そしてラルフのハイトーンときたらね、本家がやらないなら俺がやると言わんばかりの、剛直なストロングメタルを堂々と披露。その失われた伝統芸能を、この時代に彼らが引き継ごうとしたのなら、アルバム全般に漂うデジャブ感も納得がいくものですね。
ベテランがなにも、○○をやらんでもと思っていましたが、そう考えると溜飲が下がりました。90年代半ばに北米ではメタルは死にましたとレコード会社がキャンペーンを打ち出し新しい音楽を紹介しました、そして2000年を前に彼らがやろうとした事をは実に前時代的な事なのですが、混じりっ気なしの剛直ジャーマンメロディックHM/HRサウンドを聴き、欧州では大いに盛り上がり成功を収めたと言うのが皮肉なモノですね。愚直なまでに伝統芸能を引き継いだ高潔なる精神性が息づいたメタルサウンドを前に、何物にも代えがたい大切なモノがあると言う事を再確認させてくれるバンドでしたね。
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