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Have a Nice Day / BON JOVI
MK-OVERDRIVE ★★ (2017-01-30 07:54:19)
どうやらBON JOVIが産業ロックや単なるメロハーバンドになってほしくないガチなファンにとって本作は堪え難いアルバムらしい。でも15.のレビューで言った通り、実はメガヒットを飛ばした1986‐88年から奴らは既に産業ロックと化していたのだ。同時期のWHITESNAKE然り、DEF LEPPARD然り。
では本当にリスナーべったりの産業ロックになってるかと言うと、タイトルは一見明るいポジティヴなフレーズみたいだが、実際のニュアンスは逆で相手を突き放す使い方らしい。いかにもJONらしいシニカルさ、ニヒルさではないか。何より安直にも思えるヒネたスマイルのジャケ絵が全てを物語る。タイトルトラック1.はそんなJONの皮肉がたっぷり詰まっていてとても1日の始まりに相応しい曲ではない。It's My Lifeのリピート見え見えで、JONの才能もこれが限界かと思った。辛うじてその後に良い曲が散見されるから救われるという印象だ。
前年のボックスセットリリース後制作に取り掛かったということで期間も短かったと言うから、本家の産業ロックみたいにじっくり時間をかけて作り上げたタイプの作品ではない。数撃ちゃ当たるつもりで曲は作れるだけ用意して、漏れた分がボートラに回ったのも以前から変わらぬ手法、その取捨選択の基準も独断的。守りに入ったという点では産業ロックに磨きがかかったと言えるかも? 実際売れちゃったんだよね、全米チャート2位、オリコン1位。全ての年代を満足させるのは不可能だとしても、これでいいのかJONよ?と2005年当時思った1枚。
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