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Saints and Sinners / KANE ROBERTS
火薬バカ一代 ★★★ (2016-12-26 23:40:06)
驚異の秘密兵器「実銃改造マシンガン・ギター」と、「筋肉モリモリ、マッチョマンの変態だ」(by映画『コマンドー』)風味にパンプアップされた肉体美を誇示したジャケットで、HR/HMリスナーをドン引き…じゃなくて度肝を抜いた元アリス・クーパー・バンドのギタリスト、ケイン・ロバーツが'90年に発表した2ndアルバム。
大向こうから「切れてる切れてる!」「ナイスバルク!」と掛け声がかかりそうなボディビルの写真集状態だった前作のアートワークが色物扱いされたことで我に返ったのか、今回はジャケ写がまともになっちゃっていて、ホッとしたような物足りないような…。まぁ少なくとも音楽性に関しちゃこっちのデザインの方が相応しいとは思いますけども。
ともあれ、ヒット・ポテンシャルに富むポップでキャッチーなメロディック・ロックという、セルフ・タイトルのデビュー作で聴かせてくれた基本路線は本作でも堅持されていますし、ダイアン・ウォーレンを始め、名うてのヒット・メイカー達が楽曲提供を担い、その上(1曲目からも明らかなように)ケイン自身のテクニカルなGプレイが、ポップ路線に流され過ぎぬようサウンドにハード・ロッキンなエッジと緊張感を加えてくれているのですから、これで素晴らしい作品にならないがわけがない!と。
特に、BON JOVI&デズモンド・チャイルド作曲のパワー・バラード③、格段に向上したケイン自身のVoが楽曲を感動的に盛り上げる⑤、スポ根映画の主題歌にハマりそうな⑦という、「フックの備わった楽曲」のお手本の如き高揚感に満ちた3曲は、今後とも末永くお付き合いしていきたいメロハーの名曲。
インパクトでは1stに及ばないものの、この2ndも是非押さえておいて頂きたい1枚です。
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