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In the Shadows / MERCYFUL FATE
火薬バカ一代 ★★★ (2016-12-24 10:16:32)
キング・ダイアモンドの魔性の歌声と、ハンク・シャーマン&マイケル・デナーが蠢かすリフ・ワーク等、どこを切っても「特」で「異」。極めてヘレティックなHMサウンドを以て、スラッシュ四天王を始めとする多くのバンドにインスピレーションを授けたMERSYFUL FATE。本作は90年代に入り再結成を遂げた彼らが’93年に発表した復活第一弾アルバム(通算3枚目のスタジオ作)で、ご祝儀代わりにMETALLICAのラーズ・ウルリッヒが⑩にゲスト参加してドラムを叩いていることも話題になりました。
リリース当時は、雑誌や周囲の評価があまり芳しくなかったため、他の新譜チェックにかまけてスルーしてしまっていたのですが、次作『TIME 魔の刻』が傑作だったので慌てて遡って本作も購入。したらば、こっちも大変素晴らしい出来栄えじゃありませんか。やっぱ実際に聴いてみんと分からんもんだなぁと。
メタリックな疾走感と美しく浮遊するコーラスとが、エキゾチックな響きを湛えて交錯する①、ツインGを起点とする一筋縄では行かない曲展開が印象的な④、泣きのGソロに耳惹かれる⑥、本編中最も山あり谷ありでドラマティックな大作曲⑧、(タイトルからも明らかな通り)名盤『MELISSA』と関連付けられた美しいバラード⑨等々…。呪われた古城か、はたまた闇深い北欧の樹海か、といった禍々しさと荘厳な雰囲気をその身に纏わせた収録楽曲は、何れも唯一無二のMERCYFUL FATE印がクッキリと刻印されています。
発表当時から結構辛口のジャッジを下されることが多い本作ですが、個人的には「いやいや、んなこたぁない」と、再評価を待ち続けている1枚であります。

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