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Rock Ain't Dead / HEAVY PETTIN'
火薬バカ一代 ★★★ (2016-05-29 08:53:25)
デビュー作『LETTIN LOOSE』(’83年)が、NWOBHMの勢いに陰りの見え始めた英国で苦戦を強いられたことを受け、ソフト・フォーカス使いまくりのアートワークから音楽性に至るまで、一層「アメリカ志向」を鮮明に打ち出した'85年発表の2ndアルバム。
前作収録の“VICTIM OF THE NIGHT”や“HELL IS BEAUTIFUL”のようなへヴィ・メタリックな疾走ナンバーが姿を消し、よりポップに、よりコマーシャルに、テンポを抑え気味にした分、メロディのフックライン強化に全精力を注ぎ込んだかのような楽曲は、アンセミックな“ROCK AIN’T DEAD”、アルバムのハイライトの一つと言うべき乾いた哀愁漂わす“SOLE SURVIVOR”、「暗」なヴァースから「明」のサビメロへと曲調が鮮やかに変化する“CHINA BOY”…といった具合に、ますますDEF LEPPARD化が加速。特にボーカル・ハーモニーを分厚く敷き詰め、ライブ会場が一体となって盛り上がる様が目に浮かぶような収録各曲コーラス・パートの素晴らしさは本作の白眉ですよ。
鼓膜にピリピリ来るハイトーンが好悪分かれるVo等、洗練の度合いは本家に遠く及ばないまでも、代わりハードネスとメロディの欧州的薫りに関しちゃ相変わらずこっちのが上。哀愁のポップ・センスと英国産HMのエッジが同居するキャッチーな“HEART ATTACK”なんて、タイトル通り心臓にズドンと来る、本作ならではの名曲ではないかと。
個人的には、前作にも勝るとも劣らぬ力作のように思う1枚です。お蔵入りのはずがいつの間にかリリースされてた(全然知らんかった)3rdも気になりますね。

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