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Attaque / H-BOMB
火薬バカ一代 ★★ (2016-04-13 23:55:23)
核戦争後の荒廃した世界をイメージしたのか、メンバー全員が息絶えている(!)B級SF映画チックなアートワークが秀逸な、'84年発表の1stフル・アルバム。
BURRN!!誌創刊号の輸入盤レビューにおいて、マサ伊藤からエールを送られていた本作(点数はさておき)。元々演奏はタイトなバンドでしたが、ここではリズムのテンポを抑え気味に、その分、Voはパンチの効いた声質を活かしてより起伏に富んだメロディを歌うようになり、またツインGも随所でドラマティック且つ印象的なハーモニーを重ねる等、勢い勝負の荒々しさ漲るデビューEPに比べ、そのサウンドからは格段に練り込みの跡が伺えます。
中でも、「サイレン音をフィーチュアした楽曲にハズレなし」の自説を補強してくれるOPナンバー①や、レコードB面の幕開け役を担う疾走ナンバー⑥は、H-BOMBが類型的NWOBHMスタイルから脱し、本格派の正統派HMバンドとして第一歩を踏み出した証明と言うべき逸品ではないでしょうか。
…だったのですが、その後メンバー・チェンジが勃発。オリジナル・シンガーのディディエ・イザールが脱退し、その後任には何とCLOVEN HOOFの初代シンガー、WATERことパトリック・ダイアモンドが加入。'86年にはその編成でシングルとEPを発表しているのですが、どちらもサウンドの覇気の衰え著しく…。バンドは間もなく解散してしまった模様。

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