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Houses of the Holy / LED ZEPPELIN
エガラー ★★ (2010-07-29 22:56:00)
ところでLED ZEPPELINの最大の賛否両論作といえば70年リリースの3rd「Ⅲ」を挙げるもの一般的らしいが、たしかに全体的にはハードロック要素が弱く、やたらにアコースティックナンバーが多いが、個人的にはそれよりも73年リリースの5thアルバム、すなわち本作である。ちなみに本作は「Ⅲ」同様(?)米英でアルバムチャート1位を記録し、セールス的には成功したが、当時の評論家等は本作を酷評したようだ。只評論家らが本作を酷評した理由は本作を聴けば納得できるかもしれない。(リスナーによっては納得できないかもしれない) 前作の「Ⅳ」ではハードロックナンバーとバラードやアコースティックナンバーをバランスよく収録したアルバムであったが、本作はZEPらしいハードロック的なナンバーが見当たらないのが致命的だったいえる。たしかにヘヴィなロックナンバーが収録されているが、これまでのZEPのハードロックナンバーと比較するとパワー不足が否めないうえダイナミックさが感じられない。また当時ハードロックバンドがシンセサイザーを導入することはタブーになってたようでその点も酷評の理由のひとつだったらしい。またこれまでのZEPとは異なるような曲が殆どだったので正直個人的には期待が大きく裏切られたような印象が強かった面もあった。ちなみに当時の評論家もその点を指摘してたようで、散漫な内容と酷評したのだが、確かに全体的には散漫だと思うが、まぁ良い言い方すればZEPのアルバムの中では実験的要素が強いアルバムとも言え、本作の酷評を教訓に傑作としても名高い次作に活かされたことを考えると、本作はZEPのキャリアでは重要作でであったことが確かだろう。但し期待して聴くことは禁物だと思うので、あんまり期待しないで聴いた方がいいかもしれない。とりあえず聴く価値は充分にあるので良いか悪いかは聴いてからの問題なので、とりあえずトライしてみよう。
評価60p