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A Third of a Lifetime / THREE MAN ARMY
火薬バカ一代 ★★★ (2016-01-18 21:45:23)
元祖HMギタリストとも言われるエイドリアン・ガーヴィッツが、兄のポール(B)、元SPOOKY TOOTHのマイク・ケリー(Ds)と共に立ち上げたバンドのデビュー作('71年)。
その本作を語る上で、まず外せないのがOPを豪快に飾る名曲①。軽快に刻まれる単音Gリフと、ドタバタ駆け回るリズムにグイグイ先導されて、熱気を放ちながら各楽器陣がドライヴしまくる様が完全にHMスタイルの先取り状態でカッコイイの何の。
この名曲を聴く為だけにでも購入する価値大いにありですが、実はその①は本編において例外的な楽曲で、全体的には70年代HR作品らしい、メロディアスでバラエティに富んだサウンドが志向されていたりして。
それでも、ストリングスに彩られた優美なバラード④で繊細にアコギを爪弾き、一転ワイルドな⑥ではBと息の合ったコンビネーションを披露し、そしてメロトロンをフィーチュアしたプログレ・タッチの重厚な⑩では、静から動へと徐々に熱気を帯びていく指捌きをスパークさせ・・・といった具合に、繊細さと豪快さを併せ持つエイドリアンのGプレイが本編の流れに一本筋を通してくれているため、散漫な印象は皆無。後にAOR系アーティストとしてキャリアを積むことになる彼の確かなメロディ・センスも、収録曲に魅力的なフックを構築してくれています。
CD化に際し「お勉強」のつもりで購入したら、逆にすっかりハマってしまった1枚でしたね。
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