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In God We Trust / STRYPER
火薬バカ一代 ★★ (2009-06-03 21:55:00)
前作『TO HELL WITH THE DEVIL』が米ビルボード32位、シングル・カットされたバラード“HONESTLY"が
シングル・チャート23位、同曲のビデオ・クリップがMTVのリクエスト・チャート第1位にランクイン・・・と、
全盛期を謳歌中のSTRYPERが'88年に発表し、これまたプラチナムを獲得するヒット作となった3rdフル・アルバム。
聴き易い半面メリハリに乏しいサウンド・プロダクションの下、これまで以上にマイケル・スウィートの
(名前通り)甘く伸びやかな歌声と、豊かなボーカル・ハーモニーの存在が強調された本作は、メロディは
一層爽やか&キャッチーに練り込まれ、楽曲からはヘヴィ・メタリックな荒々しさが薄れ・・・といった具合に、
ポップ化に更に拍車が掛かった仕上がり。こと「美しさ」にかけては、STRYPER史上随一と言っても過言じゃあない。
このバンドが素晴しいのは、どんなに歌モノ路線へと歩み寄ろうと、決してメロディのフックには鈍りが
見られない点で、特に、マイケルの女性シンガーばりに艶やかな歌唱が堪能できる④と、物悲しげな⑨という
バラード・ナンバーにおいて、その威力は如何なく発揮。また、壮麗なアカペラ・コーラスで幕を開ける
アルバム・タイトル・トラック①は、キャッチーでエッジの効いたGリフ、ノリ良く疾走するリズム、そして美しい
ボーカル・ハーモニーといった、STRYPERの美点が余す所無く詰め込まれたアルバムのハイライト的存在の名曲。
アップテンポの⑤や、ラストをスピーディに締め括る⑩といったハードな楽曲も、本編をピリリと引き締め存在感を
主張するが、ロバート・スウィートのドラミングにイマイチ覇気が欠けるため、折角の曲の良さが活かしきれて
いないのが残念。これ、別のドラマーが叩いてたらとんでもない名曲になっていたような・・・。

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