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The Architects of Extermination / KOMMANDANT
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2015-08-30 12:20:17)
2015年発表の3rd。
ショップでDSOが引き合いに出されていて、レーベルも優良なブラックを多数輩出しているところだったので、興味を持って購入。…確かに、不協的で不穏なリフ捌きと、ハードコア的なやけっぱちな攻撃性を同化させた作風は、「Drought」期のDSOや、PLEBEIAN GRANDSTAND辺りのバンドに通じるものがあるかもしれませんね。ただしこちらの方が、不穏さの表現がもっとダイレクトという気がします。
デスメタルにも通じる、猟奇的でドロッとした質感のあるリフの音色と、赤黒く禍々しいメロディを紡ぐトレモロが混ざり合い、死体が堆く積みあがった地獄絵図の戦場の光景が、まざまざと聴き手の眼前に提示されるかのような音。ヴォーカルもただがなるのではなく、歪みの少なめな声で繰り言のような呪詛や、洞穴から聴こえてくるようなやたらディープで湿り気のあるグロウルを聴かせたり、かなりの表現力で禍々しさを助長。リズム的には前述のバンドよりもストレートで、疾走パートの攻撃性、スロー~ミドルパートの粘着性のどちらも相当の説得力を持って聴かせてくれます。
個人的には、最近のDSO好きな人はもちろん、ÆVANGELISTやLEVIATHANなど、ドロ付いた音で暗黒趣味な世界観を聴かせるデス/ブラック好きにも強く推薦。禍々しくハイクオリティな良質な作品です。
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