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THE WHO
NEELS (2015-03-19 01:12:28)
THE WHOの2004年初来日公演の初日のライブ盤を聴いている。

THE WHO初のジャパンツアーがフェスでの出演と言うのも面白いし、それから四年後に
初の単独JapanTour(しかも大規模な日本縦断ツアーと言うのも嬉しい)が短期間で実現、行われのも記憶に新しい。

彼らは常に新しいサウンドで、当時革新的な技法や作曲法を用いたバンドだった。

暴れながら派手なアクションで演奏したり機材や楽器を全て豪快にぶっ壊したり(数曲演奏しただけで全ての機材や楽器破壊なんてライブもあった位だ)、

そして、彼らは非リア充のキッズの味方のバンドであり、若者の怒りの代弁者であった。

彼らの暴力的なパフォーマンスや歌詞や思想は、後のパンクバンドに受け継がれていく。

彼らの高い演奏技術も魅力である。

ピートは世界最高と言われるリズムギターをキース・ムーンのヘドバン&身体をドラムセットに覆い被さる様なド派手アクションをしながらの終始連打しまくる雪崩リードドラムに合わせて弾く「リズム楽器(!)」として、音を埋める。
そしてリード楽器はキースの他にジョン・エントウィッスルと言う「静かな漢」の重高音と重低音の大出力の音が出る二つのアンプに二つのダクトを繋いだ「改造ベース兼改造アンプ」で「もっともやかましいベーシスト」、又は「サンダーフィンガー」と呼ばれる高速指弾き(5フィンガー奏法)を使い強力な握力を用いた強烈なフィンガーアタックとピックを使い分けたリードベースでキースのリードドラムと共に主旋律を奏で楽曲全体を引っ張る。

ロジャーは「空気」と呼ばれるが侮ってはならない。
ロジャーはインタビューでも「俺はTHE WHOのピートの声になりたい」と言うほどピートの書く歌詞や楽曲を自分なりにうまく解釈し歌いこなすことが出来る素晴らしい才能を持っている。(その中でも最も素晴らしいアルバムと楽曲は名盤「TOMMY」と「リアル・グッド・ルッキング・ボーイ」であろう)

しかし、ロジャーが凄いのは70を過ぎているにも拘らず、原曲キーよりもさらにキーを高くして歌い、声量が圧倒的に他のメンバーの大音量の楽器隊に負けない事だろう。

初期の映像を観て分かるかと思うが初期のTHE WHOのロジャーは他の大音量の楽器隊よりも遙かに楽器負けしており、殆どロジャーの声がかき消されている。

しかし、ワイト島フェスティバルでの「TOMMY」の「SEE ME FEEL ME」でのパフォーマンスで歌唱法を掴み、「人間アンプ」とも呼ばれる圧倒的声量、衰えぬ歌唱力で今日のTHE WHOの物語の語り部として歌い続けている。

THE WHOもキース・ムーンが亡くなり、ジョンもロッカーにふさわしい最期を遂げたが、

ジョンとキースのリズム隊の代わりにピノ・パラディーノ(フュージョンの売れっ子セッションミュージシャン)とキース・ムーンのスタイルをそのまま継承するザック・スターキー(元オアシスのサポートメンバー、またリンゴスターの息子であり、キース直属の弟子でもある)の二人がリズム隊を担い、更にピートの弟サイモン・タウンゼンド、現在THE WHOのシンセサイザーや美しいメロディでTHE WHOの楽曲の世界に華を添えてくれる素晴らしいキーボディスト、ラビット・バンドリックがTourメンバとして加入し、

ファイナルツアーを行っている。

そうそう、俺、2004年の横浜公演観に行ったんだよなぁ。物凄く熱い日産スタジアムの中で、THE WHOが出るまで死人のような状態だったけど。。。

THE WHOの熱いライブパフォーマンス&ピートタウンゼンド生涯最後のギタースマッシュを観ることが出来た。

改めてこのライブ盤を聴くと感慨深いものがある。

初来日から10年が過ぎ、単独公演から7年が経とうとしている。

THE WHOの公演が終わってエアロスミスを観ずにそのまま帰る客を追いかけるように日産スタジアムから出て家路に向かった。

俺はその時思ったんだが・・・何で、THE WHOが大トリじゃないんだ?THE WHOが普通エアロスミスの前座何てオカシイだろう?なんて思ったものだ。

ピートはコメントで「日本のファンの皆!安心してくれ!私はもうお前らの国でギターを壊すことはないぜ!」

いや・・・むしろ壊してほしんですが・・・・(笑)

だってピートのギター破壊は「自壊芸術」と言う意味の他に「閉塞感や口では何も言えない若者の怒りを代弁するために」ギタースマッシュをするのだから・・・・。

またギター壊してほしいな。。。なんて浅はかな考えを持ってしまっている。

今の日本の僕達若者の為に皆の前でもう一度ギタースマッシュ復活して欲しい!!!!
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