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Dangerous Games / ALCATRAZZ
火薬バカ一代 ★★★ (2015-03-10 00:02:29)
前任者達に比べると、名前からして既に押しが弱い感じの三代目ギタリスト、ダニー・ジョンソンを迎え、'86年に発表された3rdアルバム。
こちらのサイトの獲得ポイントが厳然と示す通り、ALCATRAZZのカタログの中では断トツの低人気。それ以前に「3rdは聴いたことない」と、のたまうHR/HMファンも多いと聞く不遇の1枚で、斯く言う自分も本作の購入動機は、バンドのファンだからというより「“OHAYO TOKYO”が聴いてみてぇ」が主な理由だった気が・・・。
小洒落たHRナンバー②や、デデデ、デンジャラス!キャッチーな⑥、歌の上手さに聴き惚れる⑧、哀愁の⑨、本編中最もヘヴィな⑩等、前2作のような「個性的なHR/HM」というより『孤独のナイト・ゲームス』辺りに通じる「普遍的な歌物ロック」の魅力を湛えた収録楽曲は、(↑上で多くの方が仰られてる通り)決してクオリティは低くありません。
そして何より本作は⑤ですよ。グラハムが、あの特徴的な青筋声で「オ・ハ・ヨ~、ト~キョ~♪」ってな暢気な歌詞を熱唱するギャップだけで、聴く者を百発百中で笑顔にする、みんなが笑ってるお日さまも笑ってるレベルの名曲。それでいてポップなメロディや立体的なコーラスワークにはNEW ENGLANDを彷彿とさせるフックも備わっていて、単なるネタ曲と舐めたもんじゃない。
まぁ、良い出来だよ!地味だけど・・・とか、いきなりカヴァー曲①で幕が開く構成はどうかな・・・とか、語る上でやたら語尾に「・・・」がついてしまう作品ではありますが、しかし聴き込めば聴き込む程に味わいを増すスルメ盤であることも確か。聴かずに済ますのは勿体無いですよ。
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