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Absolute World / ANTHEM
失恋船長 ★★★ (2014-10-24 14:16:48)
坂本英三の電撃脱退、そして森川之雄のこりゃまた電撃復帰に驚いた方も多いでしょう。長らく不在のドラマーの座にはヘルプとしてキャリアを積んできた田丸勇の正式参加と、今作はリリース前から期待と不安が高まった中でのリリースだったかと思いますが、HM/HRという狭い狭義の中で、押さえるところと押さえつつも新機軸を打ち出してきたバンドが更なる高みへと駆け上がったアンセム史に残る名盤でしょう。蝶のように舞い蜂のように刺す、軽やかなステップを刻むが如き鮮烈なギタープレイを弾く清水昭男の存在も大きな役割を担い、その比重は過去最高の割合を占めているように感じられる。技術的な面は勿論だが、随所に印象的なメロディを奏で屈強なアンセムサウンドの中で色と艶を与えている。新生リズム隊の鉄壁のプレイの上で骨子となる清水のギターは今作において大団円を迎えていると言っても過言ではないでしょう。ハッとするような煌めきを感じさせるプレイの数々に感銘を受けました。近年の作品にある目の前で演奏されているような生々しい音とテクノロジーに頼るだけではないアンセムらしい拘りが随所に見られ、新生リズムプレイの新旧入り混じった新たなるセンスが爆発したグルーブも今作の流れの中で新たなる魅力となりパワーだけなら本間に負けない田丸のワイルドなドラムは荒々しいアンセムメタルの中で重要なピースとしてハマっていますね。今作でも脈々と受け継がれるアンセムならではの哀愁と迸る灼熱のヘヴィサウンド、その音を具現化するには必要不可欠なシンガーが森川になるとは、再結成後ファンの中でのその話題は避けましょうといった禁忌的なテーマとも言える彼の歌がこうして眼前と、ある事に感慨深い思いがこみ上げ(声質は似ているがタイプが違う二人を比較するのは嗜好の問題)冷静になれないのですが、獣性を帯びたストロングヴォイスは健在、よりメロディを活かした情感溢れる歌唱スタイルを取り振り幅の大きいスケールのデカい歌声を披露しております。今アルバムのような叙情的でメロディを大切にしたワビサビのあるハードなサウンドこそ、ジャンルを超えた求心力と訴求する確固たる力があると思います。こちらの想像を遥かに超えた一枚、改めて柴田直人師匠には恐れ入りました。
この曲を聴けというサイトなので、私自身は重箱の隅をつつくような批判や、見当違いの批評を行うつもりは毛頭もありませんが、そういう人は見かけると寂しい気持ちになります。そんなに「俺は人と違う素晴らしいセンスをもっている」そう顕示したいのであれば、自分のHPやツイッターでやれば良い。また代わりに悪意を吐きだす掲示板はいくらでもあるでしょう、くだらん批評は見るに堪えませんからね。本当にお寒い話です。何故ならば同胞が同胞を貶すほど、醜いものはないからです。メタルが好きな人間が集まり、各々に好きなものを語る、素晴らしサイトの理念です。人の家の庭を荒らすような真似はしたくないので。
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