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Absolute Power / POWERMAD
火薬バカ一代 ★★★ (2014-10-02 23:56:12)
映画『ワイルド・アット・ハート』に出演していたことでも知られている、アメリカはミネソタ州出身の4人組が'89年に発表した、不気味キューピーちゃんのアートワークも印象的な1stフル。
先頃唐突に再発されたのには驚かされましたが、もっと驚いたのはこれが日本初CD化だったという事実。発表当時からBURRN!!誌を筆頭に高評価を得ていたので、てっきり国内盤が出ていたとばかり思っていましたよ。
プロデューサーの人選や、展開多めでプログレ方面に寄せた楽曲、そして何より超音波ハイトーンも余裕でこなす「歌える」シンガーのインパクトもあって、初めて本作を聴いた時は単純に「スラッシュ・メタル化したQUEENSRYCHE」的な感想を持ったものですが、今聴き直すと、例えば引っ掛かり気味に刻まれるリフ&リズムが、仄暗い緊迫感を伴って小気味良く疾走する①⑦辺りは、ヒネリの効いたアレンジや畳み掛ける曲展開の妙もあってかCYCLONE TEMPLEを彷彿。(アルバム発表はこっちのが先なんですけどね)
劇的な人気曲③、アコギの隠し味が効いてるドラマティックな⑥といったメロディアスなナンバーから、ストレートに押しまくる②⑤⑨のようなスラッシュ・ソング、そして両者の美味しいトコ取りな名曲⑦に至るまで、スピード、メロディ、技巧とが流麗に組み合わされたパワー/スラッシュ・サウンドを聴けば、誰もがきっと、彼らが本作を最後に解散してしまった事実を惜しむ筈・・・とか思いながら再発盤の解説を読んだら、どうやらバンドは近年再結成を果たして、しかも新作リリースも間近とのこと。こりゃ楽しみですね。

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