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Open the Gates / MANILLA ROAD
火薬バカ一代 ★★ (2014-08-27 23:46:12)
エピック・メタルの開祖として海外ではカルトな支持を集めるアメリカはカンザス州ウィチタ出身のトリオが、'85年に発表した4thアルバム。
エピック・メタルと聞くと、マッチョなバイキングが血の雨降らせて大暴れする姿を思い浮かべるやもしれませんが、清々しいぐらいにオシャレ感とかモテ要素を感じさせないルックスのメンバーと、貧相なサウンド・プロダクションによって生み出される、猛烈なシケシケ感に覆われた本作には、そうした派手で猛々しいノリは薄め。バイキングつっても、他所の土地への侵略とか大移動とかには余り興味なさそうで、自宅でまったりしてる方が落ち着くインドア派バイキング的というか。
スロー~ミドルハイ・テンポのリズムに、シンプルなメロディを乗せて押し出してくる楽曲は、曲調にしろ曲展開にしろ華を欠けていて、正直かなりオッサン臭いのですが、どっこい。繰り返し聴き込むことによって味わいを増す中年親父の魅力を舐めてはいけません。怪しげなイントロから勇ましく駆け出す①、退屈と紙一重の愚直さと粘り腰で盛り上げていく③⑨、ドゥーミーでドラマティックな⑤、気持ち良いぐらい捻りのない⑥、大仰なエピック・メタル道を突き進む⑧・・・と、収録楽曲はいずれも結構聴かせてくれます。
垢抜けないエピック・メタル路線を邁進していた『INTO GLORY RIDE』の頃のMANOWAR(⑦なんか特にそれっぽい)を愛する向きにお薦めな1枚・・・か?

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