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White Devil Armory / OVERKILL
火薬バカ一代 ★★★ (2014-08-20 22:30:33)
今現在、最も信頼のおけるスラッシュ・メタル・バンドの一つとして、即座にその名前の思い浮かぶOVERKILLが、'14年に発表した待望の新作。
近年はへヴィ・メタリックな方向にギアを一段も二段も上げた作風が印象的ですが、今回は整合性や湿ったドラマ成分は控えめ。その代わり、彼らのもう一つのルーツであるパンク・ロック・テイストを前面に押し立てたサウンドは、聴き手をオラオラと煽り立てるVoとGリフのテンションの高さ、金属の塊をブチかますかの如きリズム・セクションの硬質感はそのままに、全体的に破天荒なノリの良さを拡大。ボートラ収録のNAZARETHのカヴァー⑬等はその証左と言え(別にNAZARETHはパンク・バンドじゃないけど)、現ACCEPTのマーク・トニーロがゲストVoとしてボビー“ブリッツ”エルズワース(Vo)と掛け合いを繰り広げる様なぞ、ウド・ダークシュナイダーとジョン・ギャラガーが競(狂)演したRAVENの“ワイルドで行こう!”を思い出すハイテンションっぷりで最高ですよ。
無論スラッシャーとしての本分にブレもないことは、破壊力満点のスピード・ナンバー②⑥⑦にクッキリと刻まれており、またツインGを活かした重厚感溢れる⑧⑪のような、欧州メタル寄りの楽曲も押さえるなど、アルバム作りに抜かりなし。
一聴、前2作ほどのインパクトは受けないかもしれませんが、OVERKILL印の焼き付けられた力作であることは疑いようのない1枚です。

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