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LOUDNESS / LOUDNESS
LAメタルこそ我が起源 ★★★ (2014-03-28 00:28:52)
このアルバムの攻撃性たるや、凄まじい事になっている。サウンドの事を言っているのではない(勿論音の方もかなりヘビーではあるが)。その内に宿る常軌を逸した精神性の話だ。
そう思わせる最大要因は、おそらくマサキのボーカルだろう。 声質のせいだろうか? なんとも言えない、狂気に満ちたと言うか、悪魔的と言うか、とにかく邪悪なムードでアルバム全体が支配されてしまっている。
いやはやなんという表現力の持ち主だろう。これと似たボーカリストははたしているだろうかと考えてみても、すぐには思い浮かばない。個性派である事は間違いない。
楽曲の方も、徹底的に練り込まれ、クオリティーの高さは絶品だ。
一聴して、ヘビーな音塊に押されて分かりにくいかも知れないが、聞き込めば聴き込む程リフもギターソロも歌メロも、そしてドラムのフレーズさえも、実は思いの外キャッチーである事がわかる(ポップでは勿論ない)。更に不思議な感覚ではあるが、曲によっては、超攻撃型でありながらそれまでのパワーメタル系のバンドにはない〈グルーブ感〉も時折見せてくれ(例えば3曲目のWaking the deadなど)、所々で〈ロックテイスト〉が見え隠れする所もおもしろい。
聞けば聴く程味の出る、スルメアルバムである。
このアルバム、実は私のHMコレクションの中でもベスト3に入りそうな傑作なのである。
そしてラウドネスのアルバム中、唯一の愛聴盤 でもある。(二井原実さんの時代のラウドネスの音楽性は、私の好みとは少しズレがあります。)
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