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Sacred Heart / DIO
火薬バカ一代 ★★★ (2013-10-30 23:52:25)
ヴィヴィアン・キャンベル(G)在籍時代最後の作品となった'84年発表の3rdアルバム。
アップテンポでアンセミックなOPナンバーから、重厚且つドラマティックなアルバム表題曲へと繋がる構成には、1stから2nd、そして本作を経て4thへと受け継がれていくDIO不変の様式美が宿っていますが、アルバム全体を見渡してみると、コブシ控えめのロニーの歌唱や、姿を消したスピード・ナンバー等、従来の「濃さ」は抑制気味。この辺はやっぱり、当時爆発的な盛り上がりを見せていたLAメタルからの影響でしょうかね。
それでも「DIOらしさ」は十分保たれていて、特筆すべきは、日清どん兵衛の天ぷらばりに後乗せ感バリバリだったKeyが、今回はアレンジの一部としてごく自然に組み込まれ機能している点。Keyが曲調をメロディアスに、ドラマティックに盛り上げる“SACRED HEART”や“ROCK'N'ROLL CHILDREN”は、本作ならではの魅力に溢れた名曲と言えるのではないでしょうか。
まるでロニー校長の有難いお説教の如き厳粛なへヴィ・チューンがラストに置かれ、身の引き締まるような思いで聴き終えていた前2作に対し、イマイチ地味な楽曲で締め括られる本作は、何となく「なあなあ」な雰囲気で聴後感がボケてしまっているのが勿体ないのですが・・・。

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