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Halo of Blood / CHILDREN OF BODOM
AssGram ★★★ (2013-07-21 20:19:17)
 6th "Blooddrunk"で一旦頂点を極めたブルータル路線から7th "Relentless Reckless Forever"でメロディアス度を回帰させ、その傾向をさらに強めた今作"Halo Of Blood"。と一言で片付けてしまうのは簡単だが。。。

 自分は勿論初期4作は好きだが、チルボドらしくないといわれる5th, 6th, 7thなんかも意外と好きなのでよく分かるから言う。多分今作は初期4作が好きな人にとっては気に入るだろうが、5th, 6th, 7thが好きな人にとっては全曲気に入るとは考えにくい。とは言っても誰でも楽しめるだろう曲も勿論いくつもある。音楽性としては丁度良い位置に落ち着いたというところだろうか。サウンドは勿論前作7thにも近いし、4thにも近いといえば近いが、それでいて2th以降のどのアルバムに入っていてもおかしくない曲が顔をそろえている。

 そういう意味では、誰の期待も裏切らない、駄作になりえない良作、と言ったところだと思う。

 敢えて難点を言えば、アルバム全体の完成度に対してそのアルバムの顔となる1,"Waste of Skin" が弱いかな、というところが一つ。いやいい曲なんだけど、リフが複雑すぎて曲の構成まで複雑になっているところが、初聴の人にとっては入りにくいかな、と思う。そういうところが、決してそうだとは思わないのだが、「メロディの劣化」と言い換えられているのかな、と思う。それは他の曲にも多少言えることで、もう少しキャッチーさがあっても良かったかなと思った。だから初めてチルボドを聴く人に渡す一枚は相変わらず3thか4thで変わらない。

 さらに細かいところに突っ込むようだが、コーラスの終わり方がしっくりこない曲もいくつかある。。。が何度も聴いているうちに慣れてきた。

 長くなったけど結論を言えば、3th, 4thの衝撃には劣るが、完成度は肩を並べる良作である。いや逆を言えば、4thが凄すぎるでせいで他のアルバムが霞んで見えるところも正直あるから、それを差し引いて考えれば十分傑作である。それはどのバンドにも言えることだけどね。

 気になるのは、ここでこれまでの全路線の集大成のような形をとった今作を作った後これからだ。次作がどうなるのか。Children Of Bodomは成長し続けるバンドだと安心して信じているから、次も今作とは一味違った作品を期待している。
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