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SHADOWS OF WAR / LOUDNESS
火薬バカ一代 ★★ (2013-03-31 23:22:13)
再びマックス・ノーマンと組んで、'86年に発表された6thアルバム。
前作『THUNDER IN THE EAST』は、二井原実時代のLOUDNESSの最高傑作に推したいぐらいのカッコ良さでしたが、一方で「売れるためにアメリカンなサウンドに日和った」「従来のらしさが薄れた」との声もあって、そうした批判に対して製作サイドも思うところがあったのか、今作ではより楽器陣のテクニック志向を強調。結果、本作は時に初期作を彷彿とさせる複雑な曲展開やアレンジが顔を覗かせる内容と相成りました。
サウンド・プロダクションの向上や、益々冴え渡る高崎晃のリフ・メイカーとしての才能、それにスケール感と洗練を併せ持った楽曲構築術等からは、脂の乗り切った当時のLOUDNESSの充実っぷりが手に取るように伝わって来きます。
その反面、ストレートな『THUNDER~』の聴き易さを支持していた身としては、Voを押し退けるようにして弾きまくるG、キャッチーさがぼやけ気味の楽曲、ついでに腹にもたれるプロダクションとが相俟って、聴いていると少々疲労感を覚えなくもない1枚かなぁ、と。
このバンドにしか作り得ぬ見事な完成度、それに美しい和風メロディで幕が開くアルバム表題曲①は文句なしの名曲だとも思うのですが。
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