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Difficult to Cure / RAINBOW
火薬バカ一代 ★★★ (2012-10-04 21:05:05)
開巻早々、ラス・バラード作曲のポップ・チューン“I SURRENDER”で先制パンチを浴びせてくる構成からも明らかに、外部ライターを登用して一層のポップ化を推進する等、アメリカ市場での更なる成功を手中に収めんとする野心も露わな作風が、古くからのRAINBOWファンの間では毀誉褒貶相半ばするジョー・リン・ターナー時代の幕開けを飾った、'81年発表の5thアルバム。
尤も、本作で選択された「ポップで洗練されたメロディアスHRサウンド」と、若くてピチピチ(死語)&リッチー・ブラックモアのお眼鏡に適うだけの才能を有するゴールデンボーイの加入が、RAINBOW支持層の裾野拡大に大きく貢献したことは間違いのない事実。
また前任シンガー達に比べると、クセがなく耳馴染みも良いジョーの甘い歌声が、この路線にはぴったりとフィットしています。(それを念頭にシンガー探しが行われたのだから当たり前っちゃ当たり前の話ですが)
個人的には、音楽的方向性以前に収録楽曲のクオリティ面で若干の物足りなさを覚えなくもないアルバムではあれ、それでも捨て曲レベルの楽曲は(当然)皆無。前述の“I SURRENDER”、後期RAINBOWを代表するスリリングな名曲“SPOTLIGHT KID”、涙ちょちょ切れる“MAY BE NEXT TIME”、「FOREIGNERになっちゃった」との批判に晒された(でも名曲な)メロハー・ナンバー“MAGIC”等は、新生RAIBOWの魅力が咲き誇る逸品。
時間が経つのも忘れて聴き惚れてしまいます。
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