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Ritchie Blackmore's Rainbow / RAINBOW
火薬バカ一代 ★★★ (2012-09-30 20:15:58)
我が愛すべき様式美HMの開祖、RAINBOWが'75年に発表した記念すべきデビュー作ですが、自分がこれを購入したのは彼らのカタログ中一番最後でした。コージー・パウエル参加前の作品であることに加えて、事前に見聞きしてきた情報から、何となくJUDAS PRIESTやUFO、SCORPIONSなんかの1stアルバム同様、こっちがバンドに期待する音楽性とズレた内容のように思えたことがその理由。
尤も実際に聴いてみれば、そこはやはり御大リッチー・ブラックモア&ロニー・J・ディオの組み合わせ。余人には真似できない高品質なHRサウンドを全編に亘って展開し、こちらの危惧を虹の彼方へと吹っ飛ばしてくれたわけですが。
個人的にはDIOの持ち歌なイメージが強い“銀嶺の覇者”、演歌ばりにコブシの効いた“虹をつかもう”、シャープなインスト“STILL I'M SAD”といった代表曲以外にも、フォーキーな哀愁が漂って来る“王の神殿”や、へヴィな“16世紀のグリーンスリーブ”、そしてアルバム一押しの名曲“へび使い”等、優れた楽曲が目白押し。
但し、“STARGAZER”や“KILL THE KING”のような様式美メタルの権化の如き楽曲は見当たらず、素朴でアーシーな70年代HR(ELFの)テイストも強く感じられる作風ゆえ、どちらかと言えば、繰り返し聴き込むうちに真価が染み出してくるスルメ盤的1枚と言えるかもしれません。

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