この曲を聴け!
Nine / CIRCUS MAXIMUS
改悪妖愚瑠斗 ★★★ (2012-07-04 12:01:31)
待ちに待った5年ぶりの3作目。
まず最初に名盤である前作「ISOLATE」の延長戦上には無いアルバムです。
それ故に前作のようなアルバムを期待していると大きくガッカリしますね。実は私も一聴目はガッカリしました。
でもよく聴くとこのアルバムは傑作です。個人的には前作より今作の方が好きです。
キャッチーなメロとモダンなプレグレメタル構成、それを支える各パートのセンスの良さが光ってます。
個人的に感じたのはDream Theaterへのリスペクト?と言うのか、Dream Theaterの「OCTAVARIUM」付近の楽曲に非常によく似てます。リフや構成、リズムの使い方とか。曲によっては歌い方までラブリエのように感じる事もあります。
しかしながら、近年のDream Theaterと違って各々にセンスの良さが光っていて聴いていて心地良い。ヴォーカルはラブリエと違って心地良く、懐の広い歌を聴かせてくれる。
そう感じた時に思ったのですが、このアルバムは「I&W」「Awake」以降のDream Theaterがセンスを失わず正常進化したアルバムじゃないのか?と。
Dream Theaterが幅広く多様化する中、音楽性に声が着いていけてない幅の狭いVoのラブリエを交代して、Keyのジョーダンを加入させずにテクニック志向では無く、楽曲志向で進化したDream Theater。
⑩のLAST GOODBYEの冒頭や途中で聴けるギターソロなどは今のテクニックと速弾きで押し切るペトルーシと違い、昔のペトルーシを彷彿とさせてくれます。
以前は熱心なDream Theaterファンだった私にとっては、このアルバムはDream Theaterが示せなかった「I&W」以降のDT的プログレメタルの正常進化の形のように感じました。
ただ残念な事に、前作で示したCIRCUS MAXIMUSとしての新世代プログレメタルの形や北欧っぽさは無くなってます。上記のようにDTの路線に追従する形になっているので。
しかし1作目と今作3作目がDT路線なら、2作目と次作の4作目はCIRCUS MAXIMUSの路線なのかもしれない。次作も大いに期待大ですね。
個人的に好きなのは②、⑤、⑨、⑩曲目です。
96点。
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