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Still Life / OPETH
netal ★★★ (2012-06-30 16:01:47)
主人公の男と恋人メリンダの宗教に翻弄される悲運の物語。重厚ながらも美しいデスパートと耽美的なクリーンパートの絶妙な対比をもって、その物語が克明に描かれている。
デスパートにおいては、ヘヴィでメタリックなリフが凄まじい完成度をもって展開されている。
宗教への憤り、メリンダと結ばれず、あまつさえ彼女の死に直面するという境遇に対する嘆き…そういった主人公の感情をひしひしと感じる。
一方で、前述のネガテヴィティとは対照的な、メリンダに対する想いが描かれるのがクリーンパート。
温かみさえ感じるほどに甘美なメロディが素晴らしい。
Opethの最高傑作で、神盤たる5thと比べると、曲展開やアルバムの流れ等の面でほんの少し劣るのは事実である。
しかしながら、メロディの質や耽美性は全く負けておらず、時に飛び出す泣きのギターのエモーショナルさは5thさえも上回ると思う。
デスメタルとプログレ/サイケの融和という彼らの方針が完成を見た名盤。
更に5thでこれを上回る神盤を作ってみせたとは…当時のMikaelは神がかっていたとしか思えない。
気に入り度…96/100
おすすめ…The Moor
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