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深海 / MR.CHILDREN
N男 ★★★ (2011-12-04 13:28:39)
日本を代表するバンドであるMr.Childrenの最高傑作、90年代の邦楽を代表する超名盤の一つ。
不安、ストレス、恋愛に失恋、社会への苛立ち、孤独・・・当時の桜井和寿のズタズタな精神状態を念写したかのような内省性がアルバム全体を彩っている。
そのPink Floydの「Dark Side of the Moon」を彷彿させる、緻密で隙のないサウンドは、この作品をミスチル版“狂気”という評価まで続出した。
この異彩を放っている作品の一番の特徴は、この無駄をそぎ落としたサウンド。
最近ストリングスの垂れ流しや、デジタル音の汎用により退屈になってきた彼らの作品群とは真逆と言っていいくらい極力バンドサウンドのみで勝負してるのも好感が持てる。
アルバムコンセプトにそぐわないから某メガヒット曲を収録しなかったのも正解。
それまでの作品にみられた、“勝負曲とそれ以外の曲を交互に配置する構成”もアルバムを最後まで退屈させずに聴かせることに貢献している。
オススメは②、④、⑦、⑩、⑬である。
⑭の存在によりアルバムの後味も全く変わるのも面白い。
当然、捨て曲などない、小品だけ聴いても最近の凡曲なんかより断然いい。
[★★★★☆]
93点。

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