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Forever Abomination / SKELETONWITCH
火薬バカ一代 ★★★ (2011-11-17 23:16:51)
魅力的だが垢抜けなかった2ndを聴いた時は「好みだけど間違っても売れないバンドだよな」とか失礼千万なことを確信してましたが(申し訳ない)、前作がUSチャートで健闘し予想外の好セールスを記録する等、蓋を開けてみれば、NWOTM界隈の出世頭的な躍進振りを刻むに至ったオハイオ出身の5人組、'11年発表の4thアルバム。
実際、荒涼感や禍々しさはそのままに、デビュー当時の線の細いチープさ、アングラ臭が見事に払拭された本作は、デス/ブラック風味の咆哮を轟かせるVoにしろ、オールドスクールなスラッシュ・メタル由来の刻みの細かいGリフ&豪快に疾駆するリズム、それに正統派HM然としたメロディアスでドラマティックなツインGにしろ、逞しさや存在感が格段にUP。
これはプロデュースを手掛けたマット・ハイドの功績のみならず、メンバー・チェンジや過酷なロード生活を通じてバンドがそのポテンシャルをしっかりと引き上げたからに他ならず、例えば、ひしめく疾走曲を差し置いてメロディアスでキャッチーなミッド・チューンが本編のOPを飾っている辺りも、彼らの「勢いだけが俺達の武器じゃないぜ?」という自信の表れのように感じられます。
北欧メロデス/ブラック・メタルと80年代のスラッシュ・メタルを足して、正統派HMのエッセンスで割ったような②③⑧⑪を筆頭に、聴いているだけで思わずグッと力瘤るエキサイティングな名曲を数多く収録した、SKELETONWITCH入門編としてもお薦めできる力作。

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