この曲を聴け! 

Season in Silence / SADIST
Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-06-12 19:21:46)
2010年発表の6th。

SADISTは初聴きな俄かメタラーですが(笑)、これは面白い作風ですね。
変拍子やジャジーなベースラインも交え、カオティックでテクニカルな演奏と、その上を華麗さ、寒々しさ、薄気味悪さなど様々な情景をメロディで描くような、シンフォなキーボードが乗る音楽性は他では聴けない音だと思う。特にキー、時々クラシックのような上品なメロディも奏でてて、それが混沌としたリズム、野卑なヴォーカルと相俟ってなんか不条理極まりない事になってます(笑)。

ただ、面白いっちゃ面白いんですが、個人的には楽しめない部分も。
確かにテクニカルなアンサンブルはかっこいいんですが、リフがリズムに従属しすぎて、単体のフレーズとしてみた時に少し弱い箇所があるのと、ヴォーカルも突き抜けた野蛮さが無いのとで、いまいちスキッとしない感も受けるんですよね…。リフはかっこいい部分も多いですが、リズムに寄りすぎてしまってる部分は、個人的にはちょっと退屈。アンサンブルとメロディの(ミス)マッチは面白いんですが。

ただ、一聴で優れたミュージシャンが作ってるということは分かるような作品ですし、他で代替出来ない作風でもあるので、興味がある方は取り合えず試聴をお勧めします。波長が合えばとんでもない名盤に感じるかも。

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