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In War and Pieces / SODOM
火薬バカ一代 ★★★ (2011-04-16 18:19:44)
間に企画盤のリリースを挟んだとは言え、まさか5年も待たされる事になるとは思わなんだ、SODOM待望の新作アルバム。
指揮官たるトム・エンジェルリパーの舌鋒鋭い怒号の下、激情を撒き散らかしながら荒れ狂うオールドスクールな楽曲の数々を、モダンでクールなサウンド・プロダクションが包み込み(ヴァルデマー・ゾリヒタ謹製)、北欧メロデスにも通じる、ヨーロピアンHMならではのヘヴィネスとダークネスで味付けされた本作は、基本的には前作『SODOM』の作風を継承。
但し、アコギに始まる重厚な前半から一転、後半は苛烈な疾走パートへと転じる①、SLAYERばりの刺々しさを誇る②、メランコリックなメロディを有用した③、ダイナミックに畳み掛けて来る④・・・といった具合に、収録楽曲の疾走感は大幅な回復傾向にあり、中でも、SODOMの看板キャラである「クナレンハインツ」について歌った⑩は、機銃弾の如く降り注ぐGリフにドカドカと豪快に突進するボビーのDsといい、名作『AGENT ORANGE』の頃を思い起こさずにはいられない爆走スラッシュの名曲ですよ!
この他にも、バーネマン(G)のメロディ・センスが冴え渡るSODOM流バラード(?)⑧、劇的な⑪辺りも個人的には押さえておきたい逸品だしで、取り敢えず、5年待たされた甲斐は十二分にあったと断言できる充実作なのは確か。
でも次作はもうちょい短いインターバルで宜しく。
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