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Masque / KUNI
火薬バカ一代 ★★ (2010-11-03 22:33:33)
上記で失恋船長さんが挙げておられる通り、LA界隈の名の知れたミュージシャン連中の協力を得て制作、'86年に発表された日本人ギタリストKUNIの1stソロ・アルバムが遂にリマスター再発。いや~、カセットテープしか持ってなかった(しかも随分前にラジカセがぶっ壊れてしまってもう聴けない)ので、この再発は嬉しい限りです。
個人的に、彼の最高傑作と考えている2nd『LOOKIN' FOR ACTION』に比べると、何の衒いもなく正統派HM道を突き進んだ内容だが、元ANTHRAXの二ール・タービン(Vo)が参加する攻撃的な疾走曲⑥や、カル・スワン(Vo)のエモーショナルな歌声が映える哀愁のHRナンバー⑧といった一部の楽曲を除くと、それ以外はやや型にハマッてしまっている印象で、粒は揃っているにも関わらず、通して聴くと然程印象に残らない点が何とも勿体ない。
それよりも、ビリー・シーン(B)や奥本亮(Key)、マーク・エドワーズ(Ds)らとKUNIが火花散るハイテンションなバトルを繰り広げる④⑤⑦、それにゲイリー・ムーアへのトリビュート・ソング(?)⑨といったインスト曲の方がずっと魅力的。KUNIもデビュー作らしく終始派手に弾き倒しており、それでいて無意味な音符の羅列にはならず、ちゃんと心を捉えるメロディを紡ぎ出す辺り、やはりこの人は優れたGプレイヤーであると再確認。①を筆頭に、彼の華を備えたGソロが始まった瞬間、パッと輝きを放ち始める楽曲は多い。
そういう意味では、実にギタリストのソロ・アルバムらしい1枚と言えるかも。

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