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Unstoppable Force / AGENT STEEL
火薬バカ一代 ★★ (2010-10-06 23:09:42)
刻みの細かいGリフに、光沢を湛えた音色でJUDAS PRIESTばりに劇的にハモるツインG、そして天を突くようなジョン・サイリースのハイトーンVoとが、忙しないビートに乗って疾走する、AGENT STEEL屈指の名曲“UNSTOPPABLE FORCE”を収録した'86年発表の2ndアルバム。
「元祖スピード・メタル・アルバム」とも評されたデビュー作『SKEPTIC APOCALYPSE』に比べると疾走感が抑え気味にされた分、これまで以上に起伏に富んだメロディを歌い上げるジョンのVoと、一層濃密に絡み合うドラマティックなツイン・リードGの存在が前面に押し出され、正統派HMテイストが増強。スピード・メタリックな走りっぷりが薄まった事を残念に思う向きもあろうが、個人的には、ミドル・テンポの重厚な名曲⑤を収録する等、より緩急が意識されドラマ性を高めた本編の流れは、パワフル&スピーディな反面、やや単調な部分も見受けられた前作以上に魅力的に響く。(特にVoの歌メロの魅力向上は大きい)
先頃実現した初来日公演では、オーラ皆無の冴えないルックスは兎も角、高音域が相当苦しげな上にカンペをガン見したままドラムセットの前から動こうとしないシンガーのメロメロなパフォーマンスと、代表曲“AGETNT OF STEEL”を欠いたセットリストがファンの落胆を誘った彼らだが、インストの名曲“THE DAY AT GUYANA”をイントロ代わりに、本作タイトル曲でライブがスタートした瞬間だけは全身の血液が沸騰するかのような興奮を味合わせて頂きました。
知名度では1stアルバムに劣るものの、個人的にはAGENT STEELの最高傑作と信じて疑わない1枚。
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