この曲を聴け! 

田舎の住宅街にてスラッシュメタルを叫ぶ(笑)

BLAZING BLAST (2006-10-14 19:23:00)
「BLAZING BLAST 名作を語る」
自分で立ち上げたこの話題にも、久し振りの書き込みです。
今回の登場作品は、KREATORの「VIOLENT REVEOLUTION」です
(ちなみに、本作を「佳作」と言う人もいると思いますが、
ここでは個人的に意見を言わせていただくので、本作は「名作」だとさせていただきます)。
ジャーマンスラッシュ3羽ガラスの一人であり、スラッシュファンなら知らない人はいない(はず)。
そんなKREATORの、2001年発表の記念すべき10枚目のアルバムです。
ゴシック路線だった前2作「OUTCAST」「ENDORAMA」から一転、スラッシュ路線に再び帰還。
結果的に、ゴシック路線で得たファンに背を向けることになってしまったアルバムであると思いますが、
"スラッシュバンド"としての彼等を望むファンの目を再び向けさせたアルバムでもあると思います。
内容は、個人的な分析に基づいて言うと「現代版・COMA OF SOULS + α」な感じです。
ジャケットが90年発表の5th「COMA OF SOULS」に似ているというのもありますが、
僕がジャケット以上に注目したのは音楽性でした。
"Reconquering The Throne"や"All Of The Same Blood"
といったスラッシュチューンがメインなのではなく、
"Violent Revolution"や"Replicas Of Life"などで見られるメロディアスなプレイ。
すなわち、「速いだけではないサウンド」がこのアルバムの中で展開されているのです。
そこに「メロディ」という新たな要素が含まれた本作は、
「進化」という言葉が当てはまるアルバムでもあり、
個人的には「COMA OF SOULS」に通じるものではないかと思います。
特に"Replicas Of Life"については、
解説の中でミレ自身が「KREATORの歴史を総て含んだ曲」と説明しています。
すなわち、今までのKREATORには無かった曲ということになります。
この曲は、「COMA OF SOULS」における"Terrorzone"と言ってもいいでしょう。
スロー・ファスト・ブルータル・メロディアスと、様々な顔を持つテンポが、
激しく移り変わる様は見事です。
「メロディあっての音楽」と言う事に気付き、ゴシック路線に進んだKREATORですが、
こうしてまたスラッシュメタルの世界に舞い戻ってくれたことは、
僕も含めて、KREATORファンにとっては「待ってました!」としか言いようの無い出来事でしょう。
本作発表後、4年の歳月を経て「ENEMY OF GOD」という、
これまた今までとは違う「進化」を感じさせる作品を発表したKREATOR。
今後の彼等が今まで以上の姿で、そして自分達が本来いるべき世界で、
前身を続けていく姿を、これからも熱く見守っていこうと思います。
では、この辺で失礼します。