この曲を聴け!
Somewhere in Time / IRON MAIDEN
ギターの国から2002.遺言 ★★ (2004-09-09 01:20:00)
個人的にはMAIDENの中でもかなり好きな方に入る傑作。
とにかく曲がいいですね。前作『POWERSLAVE』のように曲のクオリティに差があるようなアルバムではありません。
サウンド的にも当時はシンセサイズド・ギターを取り入れたことで物議を醸したようですが、現代の耳で聞くと「なんじゃい!?、こんなもんで騒ぐな!!」と言いたくなるぐらいたいしたことはなないです。僕は逆にこの音がこのアルバムの「色」になっていて、作品自体を特徴付けることに成功しているのですから大いに評価したいです。
楽曲的には全曲素晴らしいのですが、敢えて特に好きな曲を挙げるとするならば「Wasted Years」と「Alexander The Great」です。
前者はエイドリアン・スミスという人の作曲能力を知らしめた一曲と言ってもいいと思いました。これ以前にも「22 Acacia Avenue」「イカルスの飛翔」「悪夢の最終兵器」など素晴らしい曲を作曲していたのですが、それはどれも他のメンバーとの共作だったので、彼一人の能力を証明することは出来ていませんでしたが、この曲を一人で完成させた事実の素晴らしさはファンの認めるところとなったでしょう。
後者はあのマケドニアのアレクサンダー大王をテーマにした大作ですが、これは文句なしの名作でしょう。ライヴではめったに演奏されません(というか皆無)が、一度生で聴いてみたい。そしてこの曲は受験生も必聴!!!。この曲を聴けば、「マケドニアのアレクサンダー大王の東方遠征を開始したのは何年?」という問題にも自信を持って紀元前334年と答えることが出来るでしょう。そしてこの遠征により、ギリシア文化が東方にも伝わり、オリエント文化と溶け合ってギリシア風の文化、つまりヘレニズム文化が発達するのだ!!!(笑)。って、こんなことを学べる曲なんて他に存在しないよな~・・・(関心)。
確かにこの頃から初期メイデンの持っていた野蛮さや凶暴さ、怪しさなどが薄れ、よりコンセプト的なバンドになってしまったのは否定できませんが、このアルバムはその先駆けとなった、全てにおいてとてもレベルの高い大傑作だと思います。、
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