この曲を聴け! 

死にたくなるような駄作
絶叫者ヨハネ (2006-03-21 22:20:00)
そろそろネタ切れの感のある今日この頃ですが
13
Pixiesの「Doolittle」
Smashing Pumpkinsの「Mellon Colli e& Infinite Sadness」

このお二方は、ぐるです。人脈的にも近いので一緒に扱います。セールスポイントならぬ売却ポイントもほぼ同じですし。
御大Sonic Youthは例外として、個人的にこの手のUSオルタナハードロックでよかったものに会った試しがほとんどなく、聴くたびに失望させられ続けてきた苦い記憶があります。その代表がこの両雄。

しかしコーガン氏もブラック関(ヴィジュアル的には関取のファンです、ドスコイ。)も、どうしてここまで和声の調和とコントラストを無視して、平気でいられるのでしょう。彼らの書く楽曲は、そろいもそろって音の配色センスがめちゃくちゃです。曲の地の色が見透しの悪いヘヴィな暗色(曇った灰色やくすんだこげ茶色)のくせに、そこにわりあいポップな桃色メロディを入れようするもんだから、曲の和声上のカラーが混濁しまくり、えらく汚らしいことになってます。おかげでトータルの印象がまるで空き缶とかビニールがプカプカ浮かぶ、暗緑色に濁った都会の川みたくなっています。こんな素人ですらわかるような気持ち悪い音の使い方をするとは、彼らのミュージシャン適性を疑ってしまいます。(まあ、「歪み」の表現として、わざとやってるのかもしれないけど。)

しかしPixiesは、グランジ/オルタナティヴ時代に、コレラのように流行した「冷静に聞くとあきらかに汚くて醜い和音が「歪んだポップ性」の名の下に賛美される」という忌むべき事態の下地を作ったといえるだけに、今後とも私の打ち込むBB弾のターゲットから免れることはできないでしょう。

またSmashing Pumpkinsの作品に至っては、そもそも音で「物語」どころか「イメージ」すらまともに表現できないくせに「コンセプト・アルバム」などやろうとするのでさらに始末が悪いです(=和声のカラーの統一と描き分けができないと、楽曲の「雰囲気」が固められない=イメージがぐにゃぐにゃに歪んでしまいます。)
どうかQueensrycheのRage for OrderやOperation Mindcrimeを研究して、「音によるイメージ表現の仕方」をもっと勉強してからやってください、と言いたくなります。……でもこれが1000万枚売れたんだよね……。

ちなみに自分で検証してみたい、あるいは自分の耳が私の耳と近いかどうか調べてみたい、という殊勝な方には、この両雄とは対極的な音使いをするバンド、私的に「美しくてカラフルな」「全体の音の調和とコントラストのセンスに優れて」いると感じるアーティスト、そうですね、同じUS、同世代組で、同じ「グランジ・オルタナティヴ」文脈で語られることの多いAlice in Chainsなどと比べてみたらいかがでしょうか(彼らはもともとメタル畑の出身で、やってる音楽もHMなのですが。)

私的にジェリー・カントレル先生は、「曲全体としての響きという点から見て、絶対に鳴らすべきでない音(他の音をひき立てないどころか、かえって濁らせてしまう音)」を音波探知機並みの精度で聞き分けられる耳の持ち主だと思いますので。だからAliceの曲はどれも異常にカラフルで逆に耳にきつすぎるほどです。
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