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Kingdom Come / KINGDOM COME
cozy_ima ★★ (2006-09-04 22:20:00)
本作をもってゼップに似ている、という感覚は実は今もって理解できていない。
1)曲調が似ているのか
2)ボーカルが似ているのか
3)単なる物真似なのか
まずレニーウルフとロバートプラントには、その音楽性、精神性において
根本的な違いがある。
レニーウルフは、どちらかというとドンドッケンの方向性に近い、
すなわち、いわゆるブルース系のボーカリストではなく、あくまで
音数の多いメロディ主体の歌い手だ。
それに対し、プラントは、言うまでもなく生粋のブルース系で、音数の
少ないブルーノート主体のパフォーマンスだ。
この違いは、実はロックという音楽において非常に重要な要素だ。
この基本が違うと、同じAという音を発しても、聴き手がそれを
甘く感じるか、ソリッドに感じるか全然違ってくる。
繰り返すなら、レニーは前者の感覚を聴き手に与え、プラントは
後者の感じを与える。
本作がゼップの物真似という、いいかげんな評価をする前に、まず
ゼップの全作品を聴いて、そしてストーンフューリと、本作の
Now Forever AfterとShout It Outをよく聴き込んだうえで、
再評価して欲しい。
レニーウルフとロバートプラントは全く異なるタイプのボーカリスト
であることが分かるはずだ。
熱狂的ゼップファンから見れば、このような作品程度で、似ている
と言われたら非常に心外だろう。
プラントの怒りも、全く本質の違うモドキのように報じられたため、
感情的になったのだろう。
かくいう私は、本作を超名盤と思っているので、誤解なきよう。
上記のような感覚は、例えばエアロファンから見れば、キッスなど
単なるポップバンドに映るのと、本質は同じだ。
そしてゲイムーアがブルースギタリストと呼ばれることにも抵抗を
感じるだろう。
ゼップにその精神性が似ていたのは、むしろデビュー当時より
ブラッククラウズだった。詳細は彼らのページで。

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