この曲を聴け! 

Metropolis Pt.2: Scenes from a Memory / DREAM THEATER
29 ★★ (2002-06-19 03:06:00)
アルバムとしてのトータルの出来はとてつもなく高品質で、文句のつけようがない。ただし、「曲」としてのイメージが全く残らない…、そんな感じの1枚です。
2ndの超名曲“Metropolis Part1 The Miracle And The Sleeper"の続編にあたるストーリーに基づいたコンセプトアルバムですが、元々コンセプトアルバムって苦手なんですよね。似たような雰囲気の曲を何となくSEでつないでいっちょアガリ!ってイメージで…。個人的には楽曲単位で聴きたいので、アルバム1枚通して聴くことを強要されるコンセプトアルバムは趣旨から少し外れた存在だったんです。でも見事にこのアルバムはその思いをブチ壊してくれました(笑)
まずそこかしこに聴いたことあるフレーズが散りばめられてること。こりゃ反則だわ。そして時に深遠に、時に情熱的にと見事に表情を使い分けるジェイムズの演じる役割の多彩さに感動。さらに一瞬たりとも気を抜くことを許さない張り詰めた緊張感に満ちた楽曲。すごい、スゴイ、凄い!
でもこれはあくまでアルバム1枚を通して聴いたことが前提になっており、どれか1曲を抜き出すと、見事なまでにその魅力は半減します。連さんのいう「名曲無き名盤」というフレーズ、かなり同感です。まあこのようなコンセプトアルバムはそれこそアルバム1枚で1曲みたいなもんで、曲単位で語ろうとすること自体がナンセンスですけど。
これはまさに「聴く映画」です。ポップコーンとビールを持って、1時間強の彼らの世界に身を委ねましょう。

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