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Screaming for Vengeance / JUDAS PRIEST
うにぶ ★★ (2003-04-30 00:18:00)
HM/HRという音楽にとってあまりに重要な、'82年発表の8thアルバムです。邦題は『復讐の叫び』。買った当時はこれと『PAINKILLER』をとっかえひっかえ毎日聴いてました。多くの人の人生を変えたであろう罪深きアルバム(笑)。これでメタラーになった人、多いでしょうね~。
40秒ほどの序曲(1)「THE HELLION」から(2)「ELECTRIC EYE」の流れはまさに究極。HELLOWEENを始め、数多くのバンドがこの序曲~疾走曲というパターンを模倣し、メタル様式の基本形となっています。彼らが教科書と呼ばれるのもわかりますね。
(2)から間髪入れずに怒濤のドラミングでハイテンションに始まる(3)「RIDING ON THE WIND」への流れも素晴らしく、息つく暇もありません。
キャッチーな(4)「BLOOD STONE」、メロディアスな(5)「(TAKE THESE) CHAINS」、妖しい(6)「PAIN AND PLEASURE」は、他の曲に比べると目立たないかもしれないけど、いずれも佳曲。
解説のおかげでギター・ソロがジャケの《ヘリオン》の復讐の叫びに聴こえてしょうがない(7)「SCREAMING FOR VENGEANCE」はあまりにかっこいいし、フレンドリーなリズムがアメリカで受けたヒット曲(8)「YOU'VE GOT ANOTHER THING COMIN'」は、やっぱりついつい身体を動かしたくなります。
(9)「FEVER」はイントロだけでもう泣きたくなるような、抑えた叙情性がたまらない名曲。
ラスト(10)「DEVIL'S CHILD」はライヴで合唱を誘う親しみやすい曲で、また頭からアルバムを聴き直したい気分にさせてくれます。
あまりに(1)~(2)、そして(7)の印象が強いので、全体を見ると曲の出来にばらつきがあるような印象を受けますが、ヴァラエティ豊かで曲順も考え抜かれた、良く出来た構成のアルバムです。聴く人の様々な嗜好に対応した、まさに世界制覇盤。歴史的価値を考えれば、文句なしに超名盤です。
前作が駄作扱いされていたこともあり、セー○ク氏の解説も熱がこもっております。
ボーナス・トラックの「PRISONER OF YOUR EYES」は7分を越える美しいバラードで、間奏部のギター・ソロがたまりません。ロブの歌も少し抑えた歌い方ながら、切々と胸を打ちます。HALFORDのライヴ盤にも新録でこの曲が収録されてましたが、個人的にはこっちの方ヴァージョンの方が好き。なんで未発表だったんでしょう?
「DEVIL'S CHILD」(LIVE)は、聴いててなんか笑っちゃいます。どうしていきなりハイトーンになるんだろー。

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