この曲を聴け! 

Pirates / Works, Volume 1 / EMERSON, LAKE & PALMER

Kere ★★★ (2007-03-30 07:14:14)
プログレの先人達は「幻想」を追い求めていた。
彼らにとって技量や曲構成は、「幻想性」を表現するための手段に過ぎなかった。
「プログレの皮を被った体育会系HRバンド」と揶揄されることもあるELPだが、
この曲のように「幻想性」を高いレベルで表現している曲は決して少なくない。
まさに、海賊。
この曲はまさに"海賊"を表現している。
演奏だけ聴いても"海賊"が目に浮かぶ。
でも、ぜひとも詞も併せて読んでほしい。
詞と歌と演奏が見事に調和しているから。
プログレの詞というと難解なイメージがあるかもしれないが、
この詞は小説のように具体的で平易なものだから心配いらない。
詞と歌と曲で創り出す"海賊"のイメージ、その「幻想性」を味わってほしい。
現在、バカテク・プログレの亜流は掃いて捨てるほどいるが、
独自の仕方で「芸術性」を表現しようとするバンドはほとんどない。
芸術の「手段」に過ぎないテクニックやら変拍子やらを「目的」と履き違えている、
「葉を見て幹を見ず」的なくだらんバンドがあまりにも多すぎる。