この曲を聴け! 

Destroyer / KISS

こねこ王子 ★★ (2007-12-28 19:05:00)
「DESTROYER」(1976年)
KISSをふと真剣に聴いてみたくなり、KISSを生涯のバンドとする友人に「最高傑作はどれか?」と尋ねると、このアルバムと「REVENGE」の二枚を挙げた。後者は別途、語るとして・・・。
「DESTROYER」は、秀逸な楽曲、凝りに凝ったプロデュース、ジャケットも含めて「完璧なアルバム」であり、全く非の打ちどころが無い作品だと思う。音質もリマスターで向上し今、聴いてもチープさは殆ど感じられない。時代を超えて愛されるのも理解出来る。(ただ、楽曲について実際どの程度まで外部ライターが関与したのか、本当にメンバー以外が演奏に加わったのかどうかは私は知らないが)
オープニングSEから早くも凝っている。(REACTIONが真似をしていたのも微笑ましい)彼らのアンセムとも言える「DETROIT ROCK CITY」で掴みはばっちり、「KING OF THE NIGHT TIME WORLD」「GOD OF THUNDER」とらしい佳曲が続く。(個人的にはKISSのこの手の曲は苦手)そして、B・エズリンらしい壮大な装飾が施された名曲「GREAT EXPECTATIONS」がこれでもか!とばかりに盛り上げ、中だるみすることもない。(僕はこの曲は素晴らしいと思うのだが、ベスト盤には殆ど収録されていないのは何故だろう・・・)その流れのまま「FLAMING YOUTH」「SWEET PAIN」とこれもまたKISSらしいキャッチーな佳曲が続き、名曲「SHOUT IT OUT LOUD」(サビで各メンバーが交互に合いの手のように唄うところが格好良い)が炸裂し、「BETH」で酔わせて、(個人的には並の曲だと思う)本来ならオープニングに持ってきてもおかしくないほどの名曲「DO YOU LOVE ME?」
でKOされ、エンディングSEで一本の映画を見終わったような気にさせられる・・・
現在は「地獄の商売人」と化し、毎年「フェアウエル・ツアー」(?)を行っている彼らだが、やはり「良い曲」を持っているバンドは強いと思う。(少しスケールは劣るがPOISN辺りもそうかな)
KISSはお金を払った分は必ず楽しませてくれる「極上のエンターテイナー」で在り続けるだろう。