この曲を聴け! 

Livin' in Hysteria / HEAVENS GATE
Warlust ★★ (2005-05-21 08:01:00)
まさにヘヴィメタルの教科書(聖典でないところがポイント)、非のつけどころのない完璧なアルバムだと思う。JUDAS PRIEST、IRON MAIDENからの影響を感じつつも、この世代ならではのキャッチーさを存分に発揮して、今のメロスピとはまた違う煌びやかなサウンドを作り上げているのだが、その内容に全くの無駄がない。別にシンプルにまとめあげているわけではなく、むしろ多彩な要素をふんだんに盛り込んでいるくらいなのだが、それを完全に使い切っているのだ。そのスキのなさに逆に疲れを覚えるときもあるので、それが唯一の欠点といえば欠点になるかもしれないが…いや、それはあまりに重箱つつきな注文だろう。「非のうちどころのない、完璧なアルバム」としておこう。
鮮烈なメロディと勢いで畳み掛ける1,2曲目で既にノックアウトなのに、それ以降も手を替え品を替え、テンションを全く落とさず一気に楽しませてくれる。そしてラストが、名曲"Gate of Heaven"だ。感無量。この曲まで全て聴き終えた後の感想は、この一言に尽きる。
しかし、この後のアルバム、そして悪夢とも言えるライブを見聞きしてしまうと…この作品の楽曲の素晴らしさは単なる奇跡、アルバムの完成度の高さは、サシャ・ピートのでっちあげにも近いプロデュース能力の高さの賜物だったのだろう。サシャ・ピートがバンドではなく、プロデューサーとして成功した理由が良く読み取れる作品でもある。
→同意