この曲を聴け!
Starless / Red / KING CRIMSON
el ★★★ (2004-10-27 17:23:53)
棺の中まで持っていく名曲No.1です。
最初に一聴しただけでは何の事やら判らない方がいるかもしれない。
でも1回目聴いた後に暫く何も音のない空間でジッとしていて下さい。
この曲の何が凄いって、圧倒的な『余韻』です。
聴き終えた後に1分・・・また1分・・・と時が刻まれる度に、ジワジワと"あの旋律"が脳を侵食し始め、
完全にStarlessの世界へ誘われる現象が起きるでしょう。
もうそうなったら、最後。この曲を狂った様に連続再生しだし、抜けられなくなってしまう。
やはり特筆すべき場面は11分を超えてからのエンディング。これは凄すぎて声すら出なくなる。
Starlessのテーマとも言えるべき主旋律がもう一度エンディングで降ってくる訳ですが、
しかし、そこで再登場する主題は前奏で初登場した時の主題とは何かが違うのです。
楽譜に落とせばこの旋律単体は同じ旋律でしょう。しかし、明らかに違うのです。
ビリビリ歪むベースを初めとした楽曲全体のコード感が
この主旋律を本来の在るべき伝達の姿に変化させ、
とんでもない哀愁を抱え我々の前に現れ、
聴き手に己の辛い悲しみを涙ながらに語り掛けてきます。
何て救いようの無い哀れでボロボロにやつれた儚げな美旋律なんだろうか。
本当に涙で霞んで何も見えなくなるぐらい泣ける。
こんなに美しく、こんなに暗く、こんなに死(終わり)を感じる超名エンディングは唯一無二。
聴き終わった後もいつまでも延々とこの美旋律が頭の中で鳴り続けます。
まるで自分がこのStarlessの世界を実体験し、その辛い経験を思い出すかの様に…。
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