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The Village Green Preservation Society / THE KINKS
はっちゃん ★★ (2009-07-04 15:32:00)
ヴァンへイレンで有名な彼らの看板曲「You Really Got Me」などとは少々趣の異なる
ノスタルジックな作風。
当時の流行とは対極を行く、ひねくれ者レイ・デイヴィスらしい。
しかし、単純にノスタルジックなだけではない、何かアンチテーゼを感じさせるのも
いかにもキンクス(レイ・デイヴィス)だ。
「Village Green」は、なんというか、こう映像が脳裏に浮かんでくるストーリー。
なんだか泣けてくるのだ。
成功を夢見てガールフレンドを捨て都会に出て行った男が、生まれ故郷の村に帰る事を
切望する内容だが、観光開発化された村には、もはや男の好きだった場所は無い。
ガールフレンドも他の男と結婚していた…というせつない話なんだけど、その裏には
米国資本への皮肉ともとれる要素もあり、まさに面目躍如といったところか。
このアルバム自体がそういったメッセージを含んだコンセプト・アルバムだという事を
差し引いても、ブリティッシュ・ビートの傑作として評価できるほどの作品。
THE KINKSほど大英帝国を感じさせるバンドはいない。

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