この曲を聴け!
THUNDER CONCERT / IRON ATTACK!
Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-01-14 20:46:00)
08年末発表の上海アリス幻樂団(=東方)のインスト・メタルカヴァーアルバム。
前作(「Dead Heat Refrain」)は未聴なんですが、レベルアップしまくってて
「Evil Mountain」の頃とは根本から違うバンドの音みたいになってるんですが…(笑)
KISSING THE MIRRORとのスプの頃からその傾向はありましたが、今作では主旋律に泣きの
ギターを用いる手法を全面的に解禁。それに伴ってか、リフもオブリも以前よりも
弾きまくり。もうめくるめくようなギタープレイを堪能出来るアルバムに仕上がってます。
更に、チェンバロ風の音でメロディの扇情度を上げたり、イントロや間奏にソロパートを
設けて曲の展開を劇的にしたり、単にメロディをなぞるだけではないセンスの光る、
キーボードの使い方もレベルが底上げされているように思います。音質面でも煮え切らなさを
感じてしまった「Evil Mountain」とは異なり、今回は非常にダイナミックで音量も適正。
少々荒っぽさも感じますが、メタルのかっこよさを伝えるにはこれ位が丁度いいかと。
3曲目ではベースが重低音で暗黒世界を演出し、そこに慟哭ギターをフィーチャーした
面白いアレンジなども聴け、様式美一枚岩ではないアレンジセンスも素晴らしいです。
…ネットでIRON ATTACK!の評判を見ていたら、「彼らは売名でこのジャンルを演ってる」
みたいな意見があって意外に思ってた…っていうか「けっ」って思ってたんですが(笑)、
これ聴いてちょっと納得してしまいました。ウリの泣きのギターを前面に押し出したら
こんなに素晴らしい作品が作れるというのに、わざわざシンセでそれを代用してたら
手を抜いたと思われてもしかたないのかも。私的にはあれはあれでまあ良かったですけど。
でも、ドイツの雑誌に載るならこの音を作り上げてからの方が良かったのでは…。
「このジャンルを聴くならまずはこのアルバムを聴け」みたいな特集を、ゲーム音楽のメタル
アレンジというジャンルでやるなら、まずはこのアルバムを入れたい…それ程クオリティの
高い作品。まあ、経緯を伏せて聴かせたらゲーム音楽のアレンジとは気が付かないくらい
ガチガチのメタルになってしまってますが(笑)。ちなみに、このアルバムは有名なメタル
バンドへのオマージュがかなり入ってるらしいですが…ごめんなさい、一つも分からない(笑)。
メタラー失格?(笑)
→同意